第16回アジア・アフリカ都市計画究発表会 開催

 2020年度のアジア・アフリカ都市計画研究発表会(The 16th Conference of Asian and African City Planning)が、2020年12月6日(日)にZOOMを用いたオンライン会場で開催されました。



 本会は日本都市計画学会の分科会であるアジア・アフリカ都市計画研究会 が主催するものであり、2003年にアジア都市計画研究発表会(The Conference of Asian City Planning)として開始してから今回で16回目を迎えました。アジア・アフリカ地域をはじめとする途上国ならびに関連する日本の都市計画に関する研究成果報告とディスカッションを通じた研究・情報交流を目的とするものであり、論文、発表はすべて英語で行われました。日本の大学院所属の若手研究者の発表も多く、オンラインで英語で発表し、かつ研究者同士の縦横のネットワークを築く機会にもなっています。近年のアフリカ地域を対象とする研究発表の増加をうけ、2017年にアジア・アフリカ都市計画研究発表会に改名されました。また日本人発表者や実務家の発表の増加がみられ、今後もより多様で活発な研究交流が期待されています。


 本年度はアジア(カンボジア、ミャンマー、ベトナム、インド、モンゴル、中国、インドネシア、アフガニスタン、日本、台湾、タイ)とアフリカ(モロッコ、ケニア、ルアンダ)地域に加え、ジャマイカをフィールドとした計33本の投稿論文および計31名の研究者および実務家による研究発表がありました。(1名は都合により発表のみキャンセル)



 内容は途上国における急速な都市化地域で適合する計画に関する文献調査研究から、持続的な地域開発に向けた開発プロセスの実態を示すもの、地方における災害復興後の体制、先進国である日本の都市空間の利用に関する実験的研究に至るまで、多岐に及びました。さらにはCOVID-19の影響による人々の行動や態度の変化や私的空間に対する適応行動や利用に関する実態など、世界的な社会問題に着目した研究も実施されました。


 イントロダクションでは、城所哲夫研究分科会長より、オンラインという状況においても、発表会が開かれたことは貴重な機会であったことを述べられました。さらにはCOVID-19による状況の変化より、持続的で回復力のある開発の重要性について再認識することの必要性が指摘されました。ディスカッションでは、国や地域を超えて共通する課題や、当該都市特有の問題について、意見交換がもたれました。クロージングアドレスでは大阪市立大学の蕭閎偉先生により、COVID-19の影響による住宅や都市課題の研究の知見は、今後のアジア・アフリカのみならず、世界に向けて重要な知見を与えうることが指摘されました。参加者は委員13名、発表者31名そして、一般参加者26名の合計70名程度でした。


 発表セッションの後には、本年、日本都市計画学会の国際交流賞を授与されました国立台北科学大学名誉教授の彭光輝先生による基調講演「How Cities Transform through Place Branding in Taiwan」が実施されました。Place Brandingに関する議論の整理および台湾の先進的な事例が紹介され、参加者とともに、都市の魅力を生かした戦略的な都市づくりの重要性や、アジアでの展開に関する議論が交わされました。



 次回の2021年度は、会場は未定ですが、対面とオンラインを組み合わせたかたちで開催が予定されます。